不動産取引における仲介業者の役割

不動産取引をする場合は、仲介業者を介在させることが多いです。仲介業者には物件価格に応じた仲介手数料を支払うことになり、不動産価格は高額ですから、かなりの出費となります。それでも不動産取引において、仲介業者を介在させるのは、安心安全のためです。

不動産取引は高額なものとなります。また、権利関係や書類上の手続など、必要とされる知識はかなりのものとなります。例えば、リフォームの契約などがよく問題となりますが、リフォーム技術をまったく持たない集団が、高額な契約をさせることが現実に頻発しています。何の技術もない素人による工事がとりあえずはおこなわれるため、泣き寝入りをしている人もおおぜいいます。不動産では、仲介業者を介在させず、売買を当事者間でおこなうことも可能です。ただ、もしその取引で行き違いが生じたとしても、個人間の問題で、民事上のトラブルとして扱われることにもなりかねません。
しかし、仲介業者を通して取引をする場合、その心配はなくなります。不動産の仲介は、法的には誰にでもできることではありません。ひとつの都道府県内で仲介する場合は、都道府県知事から、ふたつ以上の都道府県で仲介する場合は国土交通大臣から免許を得なくてはなりません。免許を得て宅地建物取引業者となった場合だけ、不動産の仲介をおこなうことができます。その業者の職員であれば、仲介できるというものでもありません。難しい資格を取った職員だけが担当できます。仲介手数料の上限額も、法律で定められています。不動産価格自体が高額ですから、ざっと物件価格の3%余りであるとしても、仲介手数料の額が100万円単位になるのは普通のことです。それでも、物件価格は高額で、大きな額が動きますから、法的に保証された手続きをしたいものです。
売買する当事者が、法的に問題なく、物件をやり取りできるケースというのは稀です。高い手数料を支払っても、あとあとトラブルが起こる心配もなく、安心して手続きができるほうを選ぶ人のほうが圧倒的に多く、ほとんどすべてとも言えます。こうしたシステムが確立していることは、無辜の被害者を出さないために必要なことと言えるでしょう。わが国では、持ち家推進政策が続いてきましたから、物件の売買が危険極まりない状態であることは、たいへん不都合なことだったと言えるでしょう。こうしたシステムが浸透していたからこそ、持ち家を持つことが普通になったとも言える面がありそうです。